金融を学ぶ<Vol.2>
前回記事に引き続き、今回は金融の基礎的な部分プラスαを学んでいきます。
今回は、より金融の全体像を掴みやすくなるように、掘り下げていきますので、是非目を通してみてくださいね!
前回の記事を読んでいない方はこちらから。
金融と証券の関係性
前回記事では「金融」とは貸し借りの世界であり、私たちも実は日頃から「金融取引」を行っているというお話をしました。
例えば友人からお金を借りる場合も、借りた時点で「将来返済します」という契約を結んだことになる。というのが前回の基礎で「現在と将来」の時間軸の上でのお金のやり取りを「金融取引」と呼ぶということでした。
この「将来の返済を約束する」ことを「金融契約」と呼び、場合によっては「いつ?どのような形で返済するのか」といった借用証明書というものを借り手が発行します。そして一般的な借用証明書を規格化(条件付け)をしたものが今回お話しする「証券」です。
証券とはいったいどんなものなのか?
証券取引所という場所があるのはご存知だと思いますが、この取引所で扱っている商品が「証券」です。
一般的には売り買いというイメージが強いですが、基本的にはお金の貸し借り、つまり同じように「金融取引」が行われています。
そして貸し手と借り手(買い手と売り手)の間にあるのが「金融商品」
「金融商品」は貸し手(買い手)にとって将来の支払いを受ける義務を負うものですので、「金融資産」と呼ぶこともできます。
例として、個人が貸し手として利用可能な金融商品は以下。
・預金/貯金 <銀行 信用金庫 郵貯銀行>
・公社債/株式 <国 地方公共団体>
・投資信託 <企業 国>
・財形貯蓄 <銀行>
・保険/共済 <保険会社>
どの金融商品も「将来支払いを受ける」或いは「利益を見込んで資金を投入する」ことを見込んでする契約で、行動自体はどれも「金融投資」ということになりますが、預金や貯金はリスクを伴う可能性が低いため「貯蓄」に分類され、株式や外貨商品などはある程度のリスクを含んでいるため「投資」に分類されます。
投資の中でも「実物投資」と呼ばれるものは工場の設備であったり不動産を意味し、投資をする場合どのような働きかけで投資をするかによって意味合いが変わってきます。
色々なタイプが揃う証券
条件が規格化された借用証書を「証券」と呼ぶことを話しましたが、この一般的な「証券」には2つのタイプが存在しているので、説明していきたいと思います。
<負債型証券>
一つ目の証券タイプは「負債型証券」これは貸し借りにおいて一般的に多く用いられる証券で、借り手があらかじめ定めた金額を将来返済することを約束する証券のことを言います。
これには主に銀行に預ける定期預金、銀行が企業に貸す銀行貸出金、個人が借り入れる住宅ローン、企業が発行する社債、国が発行する国債などがあります。
<株式型証券>
2つ目の証券タイプは「株式型証券」です。
企業が発行する株式証券を購入することで、その資金は企業の運営に使用され、事業の発展に伴って発生した利益を「配当」という形で購入者に還元するというものです。
負債型証券との違いは、配当額や配当の有無は「あらかじめ定められていない 」という点で、配当はゼロでも受け入れる必要があります。
さらに、株式というものはもう一つ重要な特徴があります。株式購入に際し、自動的に「株主」ということになりますが、企業の意思決定を行う「株主総会」において株主は「議決権」を所有することができます。
そしてその企業の株式の半分以上を所有する株主は望むような議案を決定し、経営をコントロールすることができたりします。
今回はここまでです。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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